構文を理解して読む

 専門英書を正確に読むためには、英語の構文が把握できないといけない。センテンスが長くなると、とたんに訳せなくなる学生がいるが、ほとんどが構文が把握できていないことに由来する。センテンスが長い場合、2つ、3つの構文が入り組んでいることが多い。構文を見抜ければ、難なく訳せるが、そうでない場合には、何が何やら全く見当がつかず、いい加減な訳をしてしまうことになる。そういう学生は大学受験で使った英語の構文や英文解釈の参考書をもう一度やるといい。

 大学院を受験するに当たって、英語の勉強をどうしようかと考えて、私はとりあえず大学受験用の英語の参考書を新たに買い求め、これを最初からやることにした。買ったのは、伊藤和夫の『英文解釈教室』である。最初は全問題自力で訳をつくって、模範訳と照らし合わせたと思う。全部終わったところで、もう1度最初から読んでいった。その後、旺文社の『英文問題標準精講』を読んだ。

 この2冊をしっかりやることによって、構文をきちんととって英文が読めるようになったと思う。今の版のものは知らないが、当時私がやった版では、いずれもやや硬い、こなれない訳がつけられていた問題があった。今もそのような問題があるならば、それらを添削するよう気で取り組むといいかもしれない。実際、私はそんなことをしながら、取り組んだ。

 今はもっと良い参考書があるのかもしれない。定評のある参考書を1冊選び、2度やってみると、英語が正確に読めるようになるはずだ。