勉強しろと言ってみても・・・

 勉強しろ!、試験勉強しろ!!と叫んでみても、それだけで学生が勉強するはずもない。

 勉強しない学生には2つのタイプがある。1つは勉強する気のないタイプだ。これはこれでさまざまな問題がある。勉強するために大学に来ているはずなのに、なぜ勉強しない。いやいや勉強する気がない学生に、今の大学は支えられているのだから、こういった学生にもきちんと対処しなければならない。これは、個々の教員、大学で対処しきれない問題で、教育問題、教育政策と連動して考えなければならない問題だ。

 もう1つのタイプは、勉強する気はあるのだが、勉強の仕方がわからない学生だ。勉強の仕方がわからないというのは、大学の講義(授業)の受け方やノートの取り方に始まって、議論の仕方、レポートの書き方等々に及ぶが、試験勉強の仕方や試験の受け方といった問題もここに含まれよう。こういった問題は、教員の指導や大学のカリキュラムの工夫で乗り切れる問題だと思う。

 もっとも教員がバラバラに指導するのでは効率が悪いし、教員による指導のバラツキが出る恐れもある。学部なり、学科なりで、システムとしてカリキュラムに工夫を凝らすべきだと考える。


 私見では、入学当初は、語学の授業と大学での勉強の仕方に特化した導入教育と少人数のゼミ中心のカリキュラムにすべきだと考える。この間に、「読む・聞く・書く」の作法と勉強の仕方の基礎を身につけさせる。

 もっとも学科、学部教員の同意が得られるかどうか、また非常勤講師にも依頼するのかどうか、セメスターだと少々長いのではないか、ではクォータ制を導入すべきか、いやそれは無理だ・・・、と言ったことを考えると、どんどん具体化から遠くなるのだが、1年次にしっかりと大学での勉強の仕方を教えることが、今の大学、少なくともうちの大学においては重要であると考える。