travelとtravail

 旅行に出れば、いろいろと骨を折る、苦労する。旅と苦労は一対だ。実際、travel(旅行)という単語はtravail(骨折り、苦労)に由来する。旅に出て骨折りや苦労がないとすれば、それは旅ではないということになる。

 考えてみれば、これまで何事もなく帰国した方が少ないかもしれない。PCを持って行ったのにACアダプタを忘れた(自分の責任)、財布とパスポートをすられた(不注意が原因)、ロストバゲッジにあった(航空会社の責任)・・・。あれ、こんなもの?だったらたいしたことないか。

 ロストバゲッジは日本に帰国時に起きたので問題はなかった。ただ飛行機を降りたら呼び出されて驚いた。身内に不幸があったかと思ったが、その時は本当に誰にも告げずに出た逃亡だからそんなはずはない。ロストバゲッジの知らせだった。ヨーロッパから飛行機を2回乗り換えて帰国したのだが、荷物の方はどういうわけか途中で乗り換えに失敗したらしく、私が帰国した時は北欧を旅行中だったようだ。

 必要な書類を書き、スーツケースの鍵を預けて(税関通過の際に開けられるらしい、開けられて困るようなものはなかった)、手荷物だけで家に帰った。翌日、スーツケースは、やや変形して家に届けられた。無償修理の案内が添えられてあった。