観察眼と知識・・・
Treoの設定などでお世話になっているid:mobachikiさんが、戸田覚の「多機能ケータイ王国」日本の危機!米国の現状に日本の明日を見た、という記事に怒っている。
確かにこの記事はひどい。
たとえばiPhoneに関する記述。
今回の出張で、米国では、携帯端末のバリエーションが少なく、選ぶ楽しさが失われているように思えた。端末の種類は多いが、キーボード付きか本体サイズくらいしか選びようがないのだ。そこに登場したiPhoneが魅力的に見えるのは当然だろう。
日本でiPhoneが発売されてもそれは魅力的ではなく、売れないと思っているのだろうか。
今回の目的に、iPhoneを使っている場面を探したかったのだが、4日間チェックをしても、1台たりとも見つけられなかった。確かに話題には事欠かず、売れ行きも順調なようだが、まだ現場にはおりてきていないのだ。
私はiPhone発売後のアメリカに逃亡したことがあるが、ちゃんと見かけました。そもそもこの人は観察力がないようだ。日本の携帯にワンセグ機能が付加されていることを自慢しながら、次のように述べている。
日本では、実際にワンセグを視聴しているシーンをあまり見かけないが、米国で普及すれば、多くのユーザーが使いそうだ。
電車でもファミレスでもカフェでもよく見かけるのですが・・・。この方はどのような場所で携帯を使っている人々を観察しているのだろう・・・。
加えて携帯の知識も、記事からは、乏しいように思える・・・。自分の持つP905iを自慢したいのはわかるが、「海外でも電源を入れるだけでそのまま使える」のは、P905iがW-CDMA端末でドコモが海外キャリアとローミングサービスを契約しているからだ。P905iでなくても、たとえばFOMAカードを入れたTreo 750vでも同じだ・・・。付け加えれば、第2世代のPDC方式は日本だけの仕様で海外で使えなかった。世界のほとんどの国で採用していたGSM方式であれば、ローミングサービスが可能であったが、PDC方式のために海外携帯をレンタルしなければいけなかったのである。
日本の最新携帯にアメリカ人が驚いたと喜んでいるが、Vodafoneのロゴが入った端末にFOMAカードが入ってドコモの端末として使用でき、おまけに世界大百科事典やらリーダーズ英和辞典を入れられることに驚く日本人がたくさんいることを、この人は知らないようだ・・・。
日本の端末を「世界一」と誇っているが、その優れた端末がなぜ世界市場に出ないのか、出られないのか、この人は考えたことがあるのだろうか・・・。
観察眼と知識・・・。この記事には、この2つが欠けている・・・。