『プロフェッショナル 仕事の流儀』

 昼間、何気なくテレビをつけたら、あるパティシエの修業時代を紹介していた。ドキュメンタリーなのだろうかと思ってみていたら、『プロフェッショナル 仕事の流儀』という番組の再放送だった。新年から始まった番組のようで、私は第3回の再放送を見たことになる。

 始まったばかりで、これからどのように展開するかわからないが、さまざまな方面でプロフェッショナルとプロフェッショナル意識が欠けている(eg. 政治責任を取らない政治家、漢字が読めないアナウンサー、感想しか言えない評論家)ことが、現代日本社会の問題点の1つだと思うので、この番組はときどきチェックしていこうかと思う。

 ところで、私が見たパティシエの杉野さんの回だが、サイトでは修業時代の話が紹介されていない。アルバイトで貯めたお金でフランスへ渡ったが、パリでは仕事を見つけられず、ストラスブールのホテルでようやく仕事を見つけた話。一流パティシエから技術を盗もうと思ったのに、そのホテルにはパティシエがおらず、単に安い労働力として働かされた話。パリのパティシエの味に惚れ込んで、働かせてくれと頼み込んだのに、「お前は嫌いだ」と断られた話。それにもめげず、「ラブレター」を送り続け、ようやく4年目に返事が来て、働くことが許された話・・・。

 美術作品と思えるような美しいお菓子と、それとは対照的な、腱鞘炎で整体師に通っているという話や、新作をつくりだすまでの苦悩のエピソードなど、パティシエというプロフェッショナルをさまざまな角度から紹介し、なかなかおもしろい番組だった。

 機会をつくって、杉野さんのお菓子を食べに行きたい。