切符を買うときに考えた

 日本と海外では地下鉄の運賃体系も違う。日本のように距離に応じて運賃が異なるというのではない。短い路線だと均一料金が多いし、地下鉄網の発展している都市、たとえばロンドンだとゾーン制をとっている。ゾーンはほぼ同心円状に設定され、ゾーン内なら同一料金である。通過するゾーンが多くなれば、それに応じて運賃が上がる。慣れないとまごつくが、目的地のゾーンさえわかればいちいち運賃表を見る必要がないから楽だ。観光客であっても、慣れてくれば運賃表を見なくても切符を買える。観光名所がほとんどゾーン1内にあるからだが。それに対して、東京の地下鉄、JRなど、よく行く場所でない限り、切符を買うたびに運賃表を確認しなければいけない。これが結構面倒だ。Suicaとかを利用すればいいのだろうけれど。

 ロンドンの地下鉄で面白いのは、精算という概念がないことだ。とりあえず一番安い運賃の切符を買ってあとで精算しようとしてもダメである。精算ではなく、罰金となる。「切符は目的地まで買いましょう」は、ロンドンの地下鉄においてこそよく当てはまる。