ある先生の話(1)

 20年間、試験問題を変えなかった先生の話を先日書いた。今日、書く先生もそれと似たような先生。
 その先生の授業は学部2年生のときに受けた。授業の話はやはり20年間くらい変わっていないという話だった。初回の授業に出たら、やる気がなさそうで、何を言っているのかわからなかったので、そうそうに見切って、その授業には2度と出なかった。ちなみに、昔は「学生が授業に出るというのはどういうことだ、けしからん」という風潮が一部にあった。よく言えば、勉強は自分でするものだ、ということでもあるが、「とりあえず大学に行って授業に出ておこう」というような学生は今よりもはるかに少なかった。
 その先生の試験も楽勝で、10題ほどの問題から毎回3題ほどがランダムに出されているとのこと。とりあえず何世代もコピーされ、かろうじて文字が判読できる状態の模範解答のコピーを入手し、全部暗記し、試験に臨んだ。結果は優であった。
 この先生との関係はここで切れるはずであったが、大学院に進学することになったときに、関係が復活することになる。