「パーソナル」コンピュータ

 PC Watchに連載している「山田祥平のRe:config.sys」の「パーソナルコンピュータはなくなるのか」を読んで、とくに最後の部分に賛意を覚えた

 PCにはまだまだやれることがあるし、人々はそれを必要としている。必要なことが見えないだけだ。それも業界の責任だ。だから、日本最大のPCベンダーが、「PC事業を長期的に捉えると、増加していくよりも、縮小していくことになる。毎年、増えていくことは期待できない」なんてことは言わないでほしいし、そうならないようにがんばってほしいのだ。

 山田の原文には日本最大のPCベンダーの発言部分にリンクが張ってあり、そのリンクをクリックすると、「NEC、2007年度第3四半期は減収減益−今後、PC出荷は縮小傾向と予測」という記事に飛ぶ。

 この発言をした方は、おそらく山田が言う「パーソナル」コンピュータの使い手ではないように思う。ちゃんと使っていれば、山田の「PCは、1人1台はもちろん、1人が複数台を所有すれば、さらに便利になる機械だ」という発言に頷くはずで、そう考えればPC需要は伸びるはずだからだ・・・。

 家に置いておくPCと持ち出すPCの2台があると本当に楽だし、PCをいつでも持って歩いて、どこででもネットにつなげられると、携帯電話など使う気にはならないのだけれど・・・。どこでも仕事できるし・・・。

 1台で何でもやろうとすると、PCは重くなる・・・。1台でまかなおうとすると高機能なものを買うことになり、それは重い(=重量がある)から持ち運べない・・・。そもそもそういうPCは高い・・・から1台しか買えない・・・。高性能(な重い)PCがあることは否定しないが、しかし、性能に制約はあっても、重量、価格に制約のないPC需要も確実にあるのだ・・。たとえばEee PCがそれだが、おそらく「PC事業縮小」発言をされた方はEee PCがなぜ売れるのか理解できないだろう・・・。

 PC事業が縮小するのではない。PCを理解しないPCメーカーの事業が縮小するのだ。