1題だけでいいのに・・・

 私は基本的に論述問題を出題する。1題だけ出すのではなく、3-5題程度の問題を出して、1題のみ選択して解答させることが多い。が、ときどき複数の問題を解答する学生がいる。

 今日も試験中に巡回していたら、試験用紙の裏の途中から解答を書いている学生がいた。

 「何で途中から書くの?」

 「3番の問題です。3番の問題から解いているんです」

 試験用紙をひっくり返させると、表には1番の解答が数行(だけ)書いてあった。

 「ええと、1題のみ解答なんだけど・・・」

 問題を指さした。

 「あっ・・・!ありがとうございます」

 教え始めた頃は、だいたい300人に1人ぐらいの割合で、こんな学生がいたように記憶する・・・。


 悩むのは、複数の問題を解答してしまった答案の採点・・・。1題だけ解答すればいいので、1題だけ採点する・・・というわけにもいかない。解答をすべて読み採点をして、その合計点を成績とする・・・というのがいいのか。が、設問を正しく読んでいないのに、合計点を成績としていい・・・?

 その後、1題のみと、「のみ」を強調したり、「1題だけ解答すればいいんです。2題も3題も解かなくていいですから。答案を書くみなさんも大変ですし、それを読む私も大変ですから」などと、試験開始直後に注意するようになって、複数題解答する学生に遭遇することはほとんどなくなったのだが・・・。

 今日のテストでも、「のみ」に下線を施していたのだが、そそっかしい(んだろうな、やっぱり)学生はいるんだな・・・。