センター試験が終わって・・・

 センター試験が終わった。試験監督業務に携わった教職員も、試験を受けた受験生も、いろいろな思いはあるだろうが、まずはお疲れ様でした。

 それにしても会場となる大学の負担は大きい。全国すべての会場で同時進行するのが原則。すべてはマニュアル通りに行わなければならない。受験生は自分の大学を受けるわけではない。どんな受験生が来るか、わからない。何かあれば、受験生は大学入試センターにクレームを言う。

 負担がとりわけ大きいのがリスニングテスト。asahi.comには、受験生「まさか今年も」 センター試験リスニング不調とか、センター試験終わる リスニングで7人が再試験にといった記事が掲載されている。

 プレーヤーの故障はありうることだ。全体から見ればわずかな比率であっても、不具合に当たった受験生にとっては災難だ。「再開テスト」を受けられると言っても、朝から受験している学生はくたくただ。

名古屋大付属高の男子生徒(18)は音がこもって聞きにくいように感じ、試験官に訴え出た。再開テストでも同じだったため、試験官に聞いてもらったが「問題ない」と言われたという。
受験生「まさか今年も」 センター試験リスニング不調

 問題は起こっても、それを認識できるのは、当の受験生だけ。したがって、不具合がないのに「不具合がある」と申し出る可能性もある。昨年度はじめてリスニングテスト実施されるということで受けた説明会では、この虚偽の申告が強調されたが、今年度は「とにかくプレーヤーを交換してください」という説明に変わった・・・。それを受けて、われわれ試験監督もすぐにプレーヤーを交換する用意をしていた。けれども、できるだけ試験開始前であってほしい・・・。試験開始後だと、「再開テスト」を行わなければいけない。申し出た受験生との(筆談の)やりとりで、周囲の受験生に迷惑がかかる恐れもある・・・。

 大学入試センターは来年もリスニングテストを実施するのだろう・・・。受験生、入試業務に携わるわれわれにこれだけの負担を強いて継続する理由は何なのだろう・・・。


 昨日、リスニングテストが終了して、試験本部に業務に携わった教職員が集合。入試の実務の担当責任教員から、「再開テストなし、クレームなし」の報告があったとき、期せずして拍手が起こった。入試が終わって、拍手が起こったのは、昨日がはじめてだ。それだけセンター試験、とりわけリスニングテストの負担は重く、心労も大きいのである。