おじさんの基準

 歯医者を出て、アイスカフェラテを飲んでいるところ。ここで英書を少し読んでいこうと思う。

 先日、ファミレスで隣に座っていた主婦たちの話を聞いていたら、彼女たちのご主人たちはボディーソープとシャンプーとリンスの区別なく使っているらしい。区別なくというか、区別がつかないというのが本当のところだろう。どれも同じような容器に入っているから区別がつかないとか、泡が立てば何でも同じだと言うのだろうが、このように言うこと自体がおじさんであることの証明である。

 ファミレスや喫茶店で冷たいドリンクを頼むとストローがついてくる。ストローには飲みやすいように片方の端の方が蛇腹になっているタイプがある。こういうタイプを使っているファミレスや喫茶店で周囲を見回すと、蛇腹をきちんと利用して飲んでいる人とそうでない人とに分かれる。前者は若い人で、後者はほとんどがおじさんだ。

 年齢的にはおじさんの部類に入るのだが、精神的には若いので、私はきちんと蛇腹を利用している。

 ちなみに私は蛇腹タイプを正しく利用するために、ストローを袋から出したときにそれが蛇腹タイプかそうでないか、確認する。今日も確認した。実は、先日気がついたら蛇腹の方からグラスに入れてしまったからだ。

 本当に若い人はいちいちストローを袋から出したときに確認しない。確認しなくても、間違えないからである。いちいち確認するという行為をするだけで、実は十分おじさんと言えるのだ。さらに、飲み始めてから、「待てよ」などとグラスからストローを出して確認したりすれば、さらにおじさん度が高いことが証明されるのである。