マドンナ作戦

 研究計画書は3人で分担して書くことにして、結局ジャンケンはしなかった。研究の背景、目的、方法、意義など、3人が能弁に語れる部分が少しずつ異なるので、分担した方がよいだろうということになったからだ。

 研究代表者を誰にするかという問題があったが、それについては考えがあった。つまり後輩の女性を研究代表者にしようと考えたのだ。彼女は反対したが、実際問題として、今回の研究助成に関しては、彼女の専門がテーマとしては一番近い。それは、彼女もわかっていた。

 「マドンナ作戦だ!」と言ったら、笑いながら腕を叩かれた。それだけでなく、今日は3回ほど叩かれたので、次回からは横に座るのはやめようと思う。