授業評価について

 多くの大学と同様に、わが大学も学生による授業評価のアンケートを行っている。半期に1回、おおよそ学期末に行う授業評価にどれだけの意味があるのか。
 
 私は小心者なので評価が気になる。アンケートに書かれた要望に応えるべく努力をしている。ただし、毎年「早口」、「聞き取りにくい」という意見が書いてあるので、努力は実を結んでいない。ゆっくりと話せないんです、すみません。
 授業内容については、昔は「難しすぎる」と書かれることが多かったが、最近は「わかりやすい」という意見が目立つようになった。ただ、「わかりやすい」授業がいい授業なのか、疑問は持っている。少しは頭をひねらせるような授業の方がいいような気がする。

 授業が終わるごとにアンケートをとっている大学もあるようで、その方が授業改善にはいいのだろう。学期末に1回だけだと試験情報を求めに久しぶりに来る学生も評価を行うことになる。こういう学生の評価はたいてい低いように思われる。

 大学によっては学生に回収させるところもあるようだ。うちの大学は教員が回収する(なので、回収直後にざっと目を通すことができる)。前者はいたずらが、後者は不正が行われる余地がある。WEBでアンケートをとる大学もあるようだが、どれだけの学生がPCに向かうのだろう。

 いずれにしても、学生による授業評価は、授業にたいする1つの評価であって、絶対的な評価ではない。したがって、学生による授業評価で教員を査定しようとする動きには反対する。