「友達、いないんです」
コクーンさんという方のブログで、授業後の学生とのやりとりが書かれている。
授業に遅れてきたり、前回欠席した学生が、授業後に説明を求めてきたり、レジュメをもらいにくることはある。いちいち対処できないので、コクーンさん同様「友達に聞いて欲しい」、「友達にもらって欲しい」と告げる。
コクーンさんのお話はここで終わっているが、私の場合、次のように言われることが多い。
「友達、いないんです」
いや、まったくいないというわけではなく、彼が受けている授業、つまり私の授業には、彼の友達がいないというのである(と、書きながら気がついたが、このような発言をするのは決まって男子学生である)。
「友達つくれば?」と言うと、「え!?」とか場合によっては、「無茶言わないでください!」と怒られる。そんなに無茶か?
仕様がないので、最近はこう答えることにする。
「友達、いないんです。」
「大丈夫!この大学の学生はみんな親切だから、頼めば快く教えてくれるよ。ほら、彼(彼女)に教えてもらって!」
で、その彼(彼女)に向かって、
「悪いけれど、ちょっと教えてあげて(コピーさせてあげて)!」
で、頭を掻き掻き、「スンマセン」なんて言いながら、ノートを見せてもらったりしている。お願いされた学生も嫌そうでもない。
というわけで、最近の大学教員は、学生に対して友達紹介業というか、友人関係構築サービスというか、ノート貸し借り仲介サービスというか、とにかく何だかよくわからないサービスまでしなければならないのである。